こんにちは、グレリーヌです。
さて、タイトルからもお分かりのように、会社をクビになりました。2023年3月31日のことです。その日の朝、即刻クビを通告されました。
今回の記事は連載形式にして、できるだけ端的に、数回に分けてお届けします。
本当は全てを一気に書いても良いのですが、そうするとブログが異常に長くなり、せっかく興味を持って読んでいただいても、情報が多すぎたり記事そのものが長過ぎて、楽しめない内容になってしまうと思ったので、読み切りではなく連載とさせていただくことにしました。
クビについては貴重な体験であると同時に、本当に学ぶことが多かったので、漏れなく記事にしてお伝えできればなあ、と思います。
連載内容は以下になります。※以下の内容は全てアメリカでのクビの体験談になりますので、日本の事情とは少し異なるかもしれません。
割と細かく説明が必要な部分もあるので、各記事が長くなるかもしれませんが、私の体験が皆様の糧となれば、また、この記事を読んで同じような経験をした人にとって心の傷が少しでも癒えた、或いは共感をいただければ、私にとってこれ以上嬉しいことはないと思っています。
それでは早速本題に入ります!
連載第1回目:
クビには二種類ある!アメリカでのクビに関する一般知識(会社都合 or 社員に問題?)
クビ = レイオフ?ファイヤ?
一言でクビもしくは解雇と言っても、大きく分けて二種類あります。
1:会社都合によるクビ、2:社員に問題がある場合のクビ、このどちらに当てはまるのかを、最初におさえておきたいと思います。英語でもどちらになるかで表現が異なります。
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会社都合によるクビ=レイオフ(lay off)
- こちらは100%会社の都合になります。
- 例:財政難による人員削減や部署・チームの解散
- 英語で「今朝会社からレイオフされました」は「The company laid me off this morning」となります。
- レイオフになると会社から退職金(Severance Package)が出ます。
- どれほどの金額がもらえるのかは、給料と勤務年数により変わってきます。
- 更に失業保険(Unemployment Insurance、略してUI)も出ます。
- こちらは住んでいる州によって内容が多少異なり、基本的に州からもらえるお金になりますが、最終的にレイオフした会社側に金額が州より請求されます。
- こちらは100%会社の都合になります。
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社員に問題がある場合のクビ=ファイヤ(fire)
- こちらは社員に何かしらの問題がある場合になります。
- 例:会社の規則に違反した、パワハラ・セクハラなどの不誠実な行為をした場合の他、自分の失態によって会社にとって大規模な損害を及ぼした場合など。
- 勿論、上記に挙げた内容だけが原因とは限りません。また、ファイヤの場合、それ以前に上司から何かしらの警告があることが一般的です。しかし残念ながら、その警告も曖昧な内容が多いことから、警告と分からないケースもあるそうです。
- 例:ファイヤの経験がある友人によると、警告ではなく、励ましやちょっとした注意にしかとれなかった、と当時のことを教えてくれました。勿論彼は規則違反やセクハラ、パワハラなどの不誠実なことをした訳ではなく、大卒初めての仕事だったそうで、今でも会社側の理不尽な扱いは忘れられないそうで、当時は思いっきり泣いたそうです。
- 上記に紐づきますが、ブラック企業なら警告も何も一切なしで理不尽にファイヤにさせられることもあり得るので、そんなブラック企業はこの世からなくなって欲しいものですよね。
- お分かりかもしれませんが、ファイヤになると残念ながら会社からの退職金も失業保険すらももらえません。その理由は、会社都合ではなく、社員に原因があるとみなされるからです。
- 英語で「今朝会社からファイヤされました」は、「The company fired me this morning」もしくは「I got fired this morning」となります(あまり言いたくはないですけど)。
- こちらは社員に何かしらの問題がある場合になります。
アメリカの雇用の基礎知識【at will(アットウィル)】とは
アメリカで雇用に関する知っておきたい事として【at will】という考え方があります。一番最初に雇用主(会社側)と被雇用者(社員)の間で雇用契約が結ばれる際に同意が不可欠な at will とは、アメリカでは当たり前と言っていいほどに常識的な雇用に対する概念と言っても過言ではないでしょう。
つまり、会社はいつでも社員をクビにでき、社員もいつでも退職できるという雇用契約上の概念で、当然雇用契約書にも必ずat willに関する記載があります。
非常にアメリカ的で究極の合理主義であり、社員にとって不利な場合が多いかもしれません。でも稀かもしれませんが、もうこんな会社今日辞めてしまえ!、と思った場合にはその日に辞めることができる権利も社員にあるので基本的にはお互い様、と言った関係になります。
もともと「自由気ままに」「自分の意志のままに」という意味になりますが、そんなポジティブな意味合いではなくもっとシビアで合理主義の究極的な考え方ですよね。(苦笑)
例:ハリウッド映画や海外のTV番組でもよく上司が部下に「You are fired!」(お前はクビだ!)と言ったり、社員が「I quit right now!」(今すぐ辞めてやるわ!)などと叫んだりするシーンがありますね。映画だとかなりドラマチックに仕立てられていますが、実はこれも at will だからこそできる雇用関係だからこそなんですよね。でも上司が「お前はクビだ!」と口喧嘩のあげくに突然言うのは、さすがに日常ではあまりないとは思います。部下に非の打ち所がないのに、上司による暴力的とも言える一方的なファイヤは、会社が訴えられる可能性もありますし。(苦笑)
本記事で登場した英語表現・単語
- lay off:会社側の都合によるクビ
- fire:社員側が原因のクビ
- severance package:退職金
- Unemployment Insurance(UI):失業保険
- at will:会社はいつでも社員をクビにでき、社員もいつでも退職できるという雇用契約上の概念
- quit:辞める(仕事だけでなく何にでも言えます。例:タバコを吸うのをやめる= I quit smoking.)
まとめ
このように、クビには、レイオフ、ファイヤの二種類があり、その背景にはアットウィルがあります。日本語だと、どちらも解雇またはクビと言いますが、英語の場合はこのどちらになるかで、クビになった時の自分の身の置き方がだいぶ変わってくるので、理解しておいて損はないと思います。
今回私に当てはまるのはレイオフとファイヤのどちら?
幸いレイオフになります。私の今回のレイオフに対する退職金についても、今後の連載でご説明していきます。
また、今後の連載記事でも、クビではなく、ファイヤとレイオフという言葉を使用していきます。
それでは次回もお楽しみに!どんどん本音と佳境に入ります。第1回目を書いている現時点ではまだ完全に元気じゃないので、できるだけ感情的にならないよう努めます (^_^;)
最後までお読みいただきありがとうございました!
※1ヶ月過ぎた後の番外編も更新しました!↓