こんにちは。グレリーヌです。
前回に引き続いて、今週のお題「秋の空気」という訳で、今回は秋の空気どころか、非常に秋っぽくないこのLAのど真ん中にて、今日あった不思議な出会いについて書きます。
いつもの大通りの、ちょっと異次元ないつもの景色
さて、朝から近所へ出かけていた。朝9時半過ぎ、定期健康診断を受けに旦那と一緒に病院へ行っていた。
朝からいろんな検査があり、血を取られ、靴を履いて分厚いジーンズを履いたまま体重計に乗り、いつもより重たい数字を眺め、インフルエンザの予防接種もついでにしてもらった。LAで果たしてどのくらいウイルスが猛威を振るうのか知らない私は、「LAでもやっぱインフルエンザって恐ろしいんですか?」とお医者さんに自分でもよく分からない質問をしたが、「何年か前にすごく猛威を振るった」と答えてくれたので、やっぱり一応接種をすることにした。
それと、三種混合ワクチン(英語でTdapと言います)も接種することに。
結果、採血も合わせると、ありがたくも左腕には3回も針を刺していただいたので、じんじんする左腕をありがたく思いながら、旦那と二人で、とりあえず帰宅することに。
確か午前11時を過ぎた頃か。
LAの街なかをダラダラ歩いていたら、何やら道路を思いっきり占領して撮影をしているではないか。すると、ワタシたちの数十メートル先、大通りのど真ん中を美しい人が、歩いている。これは見てすぐ、こりゃ本物だと、一目で分かるってなもんで。
何が本物?と言われるとそのままの意味で「本物」なのだった。
あれは、黄色のスーツなのでしょうか、それがもう何てキマっているったら。
私が着たら間違いなくお笑いになりそうだけど、こちらは何と美しいことかと。大通りを何度も、行ったり来たりユラユラと素敵な動きで歩いていた。
旦那「何の撮影だろうねー」
ワタシ「うーん、ユニクロとかかなー」
⬆ほぼユニクロしか服を知らないワタシ。ユニクロにこんな目立つスーツはある訳ないのは心の中では、よおく分かってるが。
旦那「まあ、きっとそんな有名な人じゃないでしょーさすがに」
ワタシ「うん、そうだねー。まさかこんなところでねえ」
⬆ふたりとも有名人に非常に疎い。しかも本当は「こんなところで」、じゃないのだ。ここはLAの中心街なのに、なんかズレてるワタシたち。こんなところで、だからこそあるのだろうに。
旦那「それにしてもお腹減ってきたねー、帰ろう帰ろう」
ワタシ「そうそう、朝から健康診断だったから、朝ごはんあんまり食べなかったもんねえ。チャーシューが食べたいねえ」
⬆普通健康診断は、その前の8時間は食ベちゃ駄目なのに、そんなこととっくに忘れて朝ごはんを食べて健康診断に出向いたトンチンカンな旦那とワタシ。
※ちなみにある一定の時間を何も食べない状態にすることを英語でFastと言います。なのでワタシらはNONFASTな状態で血の検査をしたということです。(お医者さんにもDid you fast? と、 ちゃんと確認されます。)
いつもはすごくゴチャゴチャしてるので、やっぱちょっと異次元じゃあ・・・。だって10月でも夏みたいに暑かったけど、暑そうじゃないし。すごいとしか・・・
それにしても朝から、こんなに大勢の撮影クルーがいて、いつもならダウンタウンLAは、渋滞なのに、今日はこの一角だけ車が見当たらない。
もちろんぶっとおしで、こんな大通りをブロックすることはいくら撮影でもできないので、タイミングを見て、車や歩行者を通らせていた。
こんな光景を目の当たりにすると、世界にはいろんな人がいるよなあーとか、様々な人生があるなあーと、物思いに耽ってしまう。
とにかく、いつもと同じなのに、どこかいつもと違うような、そんないつもの近所だった。
ワタシはそういう、ちょっとした異様だったり、異次元とかは結構好きなので、この時もそれを肌で感じるのは楽しかった。
これは、せっかくなので旦那が一枚パシャッと撮ったもの。平日のLAの街なかなのに、こんなスッカラカンなんて、初めてです。
その夜分かったその人の正体
スマホでスクリーンをスワイプすると、自分に関連の高いニュースの記事が自動的に出てくる。どうでもいいものから、非常に重要な記事だったり。
そこで、たまたまスマホを夕食後に見てスクリーンをスワイプしたら、よくあるゴシップやらスクープ記事なんかを載せる、普段はワタシのスマホで出てこないハリウッドの某エンターテイメント系のオンラインニュースがスクリーンに現れた。
で、そのサムネイルが、「あ、これは!!今日の!あそこの通りの!!」とびっくり。多分ダウンタウンLAに住んでいるので、その関連で現れたのだろうかと。
ニュースを見ると、どうやらケンダル・ジェンナー(Kendall Jenner)というアメリカのモデルさんだとか。「あー、この人は。ちょっとこの記事みてよ、この黄色いスーツ着てたよね、あの人だよこれ!」
と、なんだかワタシは微笑みがこぼれまして。
向こうはワタシを知らないけど、あの光景は、あのいつも歩いている近所の大通りなのだ。でも二度と現れない大通りだった。
で、実はすごく有名な人なようで。
そりゃーあんな大通りで1人でスイスイっと美しく歩くんだもの・・・、朝の会話を思い出して、ちょっとごめんなさい、と思った。
あと、ワタシはユニクロは大好きなので、とっても敬意を表して言ったということは本心だ。
ただ、とっても有名な方かどうかはさておき、とにかく大通りが異次元になるような美しい歩き方を見れば、そりゃあもうそれで、ワタシはワタシでしっかり彼女のオーラを感じたので。
今、スマホを試しにもう一度見たら、もうあのニュースはもう現れない。さっきたまたまスマホを開けなければ、この記事もきっと書かなかったと思う。
秋晴れとは言い難い、けど、LA日和な10月のある朝のことでした。