こんにちは、Gurerine(グレリーヌ)です。サンタモニカ在住ですが、もうすぐロサンゼルスの街の中心部に引っ越します。
さて、先日『選択肢とパラレルワールドを交えた話』で「悩みと決断」について長々と投稿しましたが、その際に私自身がトムヤムに目がない話をしました。
あのブログを投稿してから、数日後にサンタモニカのとあるタイ料理店に行く機会ができたので、その時のことをちょっとここでお話させていただきます。
果たして私はトムヤムから解き放たれるのでしょうか。
いざ出陣
さあ、これからはトムヤム以外も選択肢にきちんと入れ、トムヤムに縛られずにもっと視野を広げようじゃないか。この日の夜も、今まで以上に何を食べようか、何を食べたいのか、ということについて真剣に選ばねばならないと肝に銘じていたので、タイ料理店に入っただけでも自分にとっての試練だと思うと、「よし、いざやってやろうじゃないか」とドキドキしていた。
トムヤムの誘惑
そして・・・
今回も、何度メニューとにらめっこをして、ウーウーとうめき声をあげながら迷ったことか。
一方で、旦那はさっさと決め始めている。「あ、Fried Rice(チャーハン)はどれか一つ選ぼうよ」とか「あとこのCombination Seafood(シーフード炒め)なんかが良さそうだね」と堂々と欲しいものを忠実に次々選び抜いている。
私も、置いていかれるものかとやる気が増してくる。
しかし、 やはりメニューを見れば見るほどトムヤムが目について仕方がない。他のページをペラペラとめくっても、またトムヤムのページに戻ってしまうのだから、レストラン入口に足を踏み入れた時のやる気さえどこへ行ってしまったのやら。私が「トムヤムねえ・・・」とぼやくと旦那もニヤニヤしながらこちらを見ている。彼なりにも私がまたトムヤムを選ぶのかどうか、様子をうかがっているのだ。
誰が何と言おうとコレを注文よ!とこだわる私
これが私のトムヤムへの想いだ。
私の個人的な意見であるが、このようにどこに行っても欲しいものが分かっているのは非常に良いことだとは思う。というのも私の場合、だいたい自分が何を欲しているのか分からないことが、暮らしの中でとても多いからだ。
普段他のことで、何を求めているのか不明で、堂々と口にすらできない私にとっては、「私ってやればできるじゃないか」とすら思う。
逆に言えば普段がこのように優柔不断な有様なのだから、トムヤムに狂っている私から、今こうして少しずつトムヤムに対して落ち着きを取り戻し、客観視し始めようとしていることは、もとの優柔不断な自分に戻りながらも、他のものを選ぶという決断力を研ぎ澄ますまさにチャンスなのである。何を言いたいのかというと、とにかく今回はどうしてもトムヤム以外のものを頼みたいのだ。
思えば最近・・・
そう、特に最近は前回のブログ
でも書いているが、「やっぱりアレにすればよかった」と、後悔することが本当よくある。
毎回同じものを注文することが良い時だって勿論ある。しかし店によっては、やはりいろいろ食べてみることも悪くない、むしろその方が良い時もある。
ここまで書いてもなお、自分の舌がトムヤムの虜になってしまっているので、何度もコノ言葉を書いてるとお腹まで減ってくるから、もうどうしようもない。
果たして
こうしてタイ料理店にて、迷いに迷っている私の耳元ではどこからか「もうトムヤムにしちゃいなよ」という怪しい心の声が聞こえてくる。(決して旦那ではない。)
本能で欲しいものを理解している時に、まだ食べたことのないもの・食べたことがあるけど最近注文していないものを注文することが、こんなに大変だとは・・・いやはや、まさにトムヤム中毒か、恐ろしや。
そんなこんなで結果は・・・
私は何を選んだだろうか。
①トムヤム(スープだけ)
②他のもの
③トムヤムヌードル(米粉麺の入った、ラーメンみたいな一杯もん。結局選択肢としてはトムヤムの部類で、苦し紛れに選択肢を増やす私)
正解は
⬇ ⬇ ⬇
そう、本当にもう少しでトムヤムを選ぶ寸前だった。
つまり選ばなかった。つまり②である。
私はトムヤムに打ち勝ったのだ。(別にトムヤムは悪くないのに、ごめんよトムヤム〜)➡と、こうしてトムヤムに心が戻りそうになりつつも、ちゃんと悩んで選んで、別のことを決めることがようやくできたのだ!
旦那の意外そうな顔まで、なんだか愛おしくなってくる。これはまた、夫婦関係にも良いじゃないか。
さて、ここまで来たのだから、何を注文したのか是非お伝えさせていただきたい。
この夜私が食べたもの、そして得たこと
トムヤムには悪いが、この夜私は同じスープ系を選んだ。
トムカ―というスープだ。
英語表記だとTom Kahである。これはココナッツミルクたっぷりで作られたスープで、レモングラスで風味を整え、鶏肉とマッシュルームがこれまたたっぷり入っている。
トムヤムのように真っ赤でなく、こちらはココナッツミルクで真っ白だ。そしてこのスープの美味しいこと!!ココナッツミルクのおかげで非常に濃厚で食べごたえがある。このままではトムヤムもタイ料理の王道として、おちおち余裕をかましていられない美味さであった。
旦那も「これは美味しい!」と喜んでいたので、私も自分一人で決めたこのトムカーには鼻が高く、そして純粋に嬉しい。
という訳で、個人的ではあるが、今夜の主役はトムカーであった。
また、冒頭で述べたが他にも、旦那チョイスのFried Rice(カレー風味にした)とSeafood Combinationも食べたが、どれも今まで食べたことのないもので、非常に美味しかった。
私とトムヤムとのやり取りは以上である。勿論今後もタイ料理店に行けば、再びトムヤムを頼むことにはなるだろう。大好きなものには違いないのだ。
けれど、こうしていろいろ選ぶこと、悩んで決めたことで、トムヤムがもっと好きになった気がする。そして他の料理ももっと試したいという興味が沸いた。「選ぶ」ということが楽しくなり、トムヤムから少しだけ解放され、ようやく心に余裕ができた気がする。
大げさかもしればいが、こんな風に大好きなものを少しだけ客観視することが、何事にも大切と言えよう。
漫画協力:@harmstudio (Instagram / Twitter)
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